2015/12/24.Thu

アンケート結果&レジェンドスピナー論考

さて、私の番です。メリークリスマス皆様。ペン回し Advent Calendar 2015参加記事でございます。
http://www.adventar.org/calendars/1162


今回、記事を書くにあたりまして、アンケートを実施しました。全部で14名の方が回答してくれました!ありがとうございました!!

意図としては、前にも書いたとおり、スピナーって何考えてんのかなというところで、これを読む人にとっても参考になればいいかな?といったところです。多少、追記からの記事を書く上でも参考にしましたが、誰用?ってとこでいえば、読者諸君様方用です。

ではまず気になるアンケート結果から!


※ちなみにアンケート結果については、こちらで少し解釈を入れた上で分類させていただいております。
その点だけご容赦ください。


① 歴
10年目 1人
9年目 3人
8年目 2人
7年目 1人
6年目 2人
5年目 2人
4年目 1人
2年目 1人

おー、なかなかバラけた結果となりましたね。色んな層の方が回答してくださいました。

② のめりこむきっかけ
友達の影響 6人
JapEn 2人
友達がスピナー2人
Tribute to bonkura 1人
テレビ 1人
神業Kay PV 1人
Imigaの紹介動画 1人

こうしてみると友人の影響が強いようです。
友人→単発の技紹介サイト
が一般的な経緯といった感じでしょうか。


③ 見る上で好きなスピナー
特徴
個性的3人
キレ・スピード3人
流れから〆のまとまり2人
回転方向統一
洗練さ
エンターテインメント性…

スピナー
Ponkotu miyusu Supawit mind slofis bonkura Mesi malimo toro SEVEN Saizen

④ 作る上で影響を受けたスピナー
Miyusu モナチョ Narita Darren Slofis(2名) ponkotu(2名) kUzu nekura Maria hash NIKoo Abel Fingerpass SEVEN 02 KTH Kay Menowa baimai toro 自分の動画を見返す

こうして見ると、人によっては見る上で好きなスピナーと、自分のFSに取り入れるかは別、という人もいれば、イコールの人もいました。

⑤ FS作りで大事にしていること
安定感 インパクト 個性 見栄え(2名) 繋ぎ 部分的変化 リズム まとまり 脱ワンパ(2名) 円軌道 アドリブかつ流れ 構成 ワクワクさ 全体の雰囲気 テーマ 貯めたネタを使う ペン先が描く軌道でどんな立体が浮かび上がるか? どの角度の回転をどのくらいの秒数取り入れるか? 


⑥ 「ペン回しの練習」と聞いてイメージすることとは?
映像鑑賞 環境づくり 手汗 ネタの考案 完成度 安定感 集中 アラウンド アドリブ ひとつのコンボに集中 コピーの撮影、アレンジ できない技をできるように 見栄え ひた練 動画を撮る 客観視

練習を意識的にしているのか、それともペンを回すことはすなわち自動的に練習に結びついている、と考えるかという点でも分かれているように思います。

⑦ 練習で大切にしていること
適当に回し、肉付け 偶然できた不思議な技を再現 諦めない 見栄え イメージ→実現 授業中はやらない 楽しく練習 失敗の原因を考える オーダーの習熟度 反復 他の人からどう見られるか

いいこと言っている人もいます。「楽しく練習」。間違いない。

自慢のFSや今の目標は個人的に知りたかった内容なので割愛。皆に公表するものでもないでしょ。


ってなわけで以上がアンケート結果です。参考になりましたか??????

追記からは、「レジェンドスピナー論考」と題して、長々語っていきます!冬休みのみんななら読めるよね!?


ではではお待ちかね!追記からどうぞ~~!
さて本題です。

いわゆるレジェンドスピナーと呼ばれる人たちの共通点はどういう点にあるのか?

まず「レジェンドスピナー」という定義を明らかにしておく。
自分が考えるのは大体2007年~09年、CVで言えばJapEn1st~5th、SPSLやSaze’ct、チームで言えばESらのメンバーである。
記事の最後には参考文献として、見ておくべきCVやスピナーを挙げておいたので、ぜひYouTubeで漁ってみてほしい。

ただ、「レジェンドスピナー」という言葉自体、いかにも陳腐さが増してしまいそうであり、また現代の最先端を走るスピナーにとっては面白くない言葉のようにも聞こえてしまいそうであるし、何よりこの記事の公開をその最先端CVであるJapEnの公開日に被せてしまっているのも、今思えば如何ともしがたく、こんな記事をたかが1スピナーが偉そうに書いていいのかと不安ではある。

ただ、World Cup優勝だとか、海外スピナーからの高評価っぷりや今なお多くのスピナーに影響を残しているその実績を鑑みても、日本ペン回しの一時代を築き上げたメンバーであることに変わりはなく、記事を書くにあたって改めて見返しても、「やっぱりうまいな」と思うのは事実としてある。

その昔、JapEn6thが出たときにまず思い浮かんだのは「上の人がいなくなったから自然と中堅が出れるようになったんだな」という感想。出た人から反感を買いそうであるが、素直な感想である。


※今回、「中堅」という言葉が何度も出てくる。今回具体的なスピナー名を出すことはないが、人によっては「あの人が中堅!?」と思うこともあるだろう。その人その人のモノサシがあるのだからその気持ちはわかる。
当然今回の基準も、私Frontierが勝手に引いたものである。全員にこの基準が腹に落ちるかはわからない。
だが、FSの方向性は違うんだから、比べようがないじゃないか!と判断するのは安易である。
答えは出ないであろうが、その都度考え抜く姿勢は常に持っておいて欲しい。


―――
今回のアンケートで、何を考えて、誰に影響を受けて、など聞いたと思う。
インプットの材料、いわゆる「仕入れ」の作業と、そしてそこからいかに自分のFSを組み立てるか、というアウトプットの作業両方を尋ねた。
アウトプットが、その人の作品の全てであるが、その作品が出来るまでの過程を知る必要がある。
その作品自体を見ても、その人の全体像は見えてこない。

一流の料理人は素材にも圧倒的なこだわりを持っている。「あそこでしか取れない○○」など、聞けばいくらでも出てくる。そしてその素材は、どのように熟成され、目指す料理に加えられ、味付けされていくのか?
料理で言えば「マル秘」の部分を聞いていた。金を払って食べさせる料理だから、普通は教えてもらえないことである。

自分にコネがあれば、そういうことを「レジェンド」達に聞くことも出来たのだが、残念ながらそれは出来なかった。
となると推測で考えていくしかない。

先日読んだ本にこのようなことが書いてあった。

「技芸の伝承に際しては、「師を見るな、師が見ているものを見よ」ということが言われます。弟子が「師を見ている」限り、弟子の視座は「いまの自分」の位 置を動きません。「いまの自分」を基準点にして、師の技芸を解釈し、模倣することに甘んじるならば、技芸は代が下るにつれて劣化し、変形する他ないでしょう。(現に多くの伝統技芸はそうやって堕落してゆきました。)
それを防ぐためには、師その人や師の技芸ではなく、「師の視線」、「師の欲望」、「師の感動」に照準しなければなりません。師がその制作や技芸を通じて 「実現しようとしていた当のもの」をただしく射程にとらえていれば、そして、自分の弟子にもその心像を受け渡せたなら、「いまの自分」から見てどれほど 異他的なものであろうと、「原初の経験」は汚されることなく時代を生き抜くはずです。」

(『寝ながら学べる構造主義』内田樹 文春新書2002 p44)

彼らは何を見て、どのように歩んだのか?

そして今のスピナーに足りないと思われるものはなんなのか?

当然ながら、ペン回しとは自由であり、何やってもいいものである。
ただ、先駆者の技術を学び、自分に活かすことは必ず自分の糧になると思う。

今回の記事を機に、自分の作る映像作品に変化を、魅力を加えられるきっかけ作りとして、一つ参考になれば幸いである。


■基礎技術
「レジェンド」が活動していた時代の先駆者はPDSのコリアンである。
その時代をすべて知るわけではないが、PDS1stを皮切りに量産されたコリアンCV、コリアンFSがお手本であった。
「結局コリアン絶賛するだけかよ」と思うかもしれないが、見てもらえば分かる通り「レジェンド」の全盛期はVPやコムサを用いたコリアンスタイルではない。

つまり、コリアンを見ていたのだが、コリアンスタイルまでは真似しなかったのだ、と言える。

では一番影響を受けているポイントはなんなのか?

「レジェンド」、そしてコリアンに共通することは、

最小限の指の動きで、緩急を持って、滑らかに回す技術

である。この技術は基礎として持っておかなければならない。
コリアンの動画を見てもらえばわかるが、彼らのFSは結構スピーディーである。そして、FSの成熟度としては荒さがあるため、リズムは一定ではなく、ポイントポイントで速くなったり、間があったりする。
スピード感あるアラウンドを畳みかけたかと思いきや、パスでなめらかさを見せ、チャージガトリングで一呼吸おき、再びパスコンボで締めへ向かう。などなど…。

結果的にそういった間や緩急の取り方は、コリアンスタイルの魅力の一つとなっており、「レジェンド」にも受け継がれている部分と言える。

「レジェンド」が何を見て育ってきたかを推測するには、その人の初期のソロビデオを見るといい。ペン回し始めたての頃というのはどんなことが出来ていたのか?何を大切にしていたのか、何を真似しようとしていたのかがモロに出るのだ。


最小限の指の動きで、速く滑らかに回さなければならない、となるとペンはある程度軽く、かつ両端に重さが気持ち乗っているペンのほうがいい。軽いペンで自由自在にあやつりながらも遠心力を感じることができる。
速く回せるようになれば、指の動き模無駄がなくなっていくし、何より滑らかに回せることにもつながる。


また、前々回の記事のコメントにいい表現があったので引用する。

爽快感が昔より減ってる
全体の雰囲気が縮こまってる


これも基礎技術はひとつ関わってくる。

それは回しのスピードである。
今のスピナーはひとつのFSの中でスピードの差が見られない。
10段階スピードがあったとして、「5」だったら「5」のままである。
そしてその定められたスピードもあまり速いようには見えない、というのが正直なところ。

今を「5」とすると、「レジェンド」は3~8くらいとスピードの幅があり、瞬間最大速度もずっと速い。もちろん、7~8と速いスピードでキープしている人もいるし、そのレンジは人それぞれである。
だが、この平均的なスピードの速さの違いは上記の爽快感の違いや、縮こまってる感を生んでいる理由だろうと考える。

技術的進歩により、複雑な技はそこかしこで見られる。
だがその分、スピードを上げたり、緩急の工夫を入れたりすればミスも多くなってしまう。結果的に淡々と難しい技を繋げるだけになってしまっているのかもしれない。

身も蓋もない言い方かもしれないが、個々の技の習熟度がまだまだ足りないのである。
基本技だけで固めたFSでも、魅力的なFSを作れるスピナーを自分は知っている。

ペン回しの練習時間とは膨大にあるように思えるが、自分たちはどの練習にどれくらい時間を割こうとするかを、ほぼ好みで無意識に決めてしまっている。
人によっては、手癖レベルの技をひたすら滑らかに回し続ける人もいるだろうし、難しい技や見たことない技を考えるのに時間を使う人もいる。

人と違うこと、難易度の高い技を身に付ける、ということももちろん極めて行って欲しいし、発展にあたっては不可欠であるのだが、今一度基本技の習熟ということに立ち返ってみてはいかがだろうか。

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話は逸れるが、今でこそ使われるペンの主流ともなっているDr.KT、昔はこのペンは鈍器とも言われており、「zkt棒」などと揶揄されることもあった。
しかし今では、KTよりもはるかに重いバスターCYLやその他重ペンが初心者でも簡単に手に入るようになった。ナランハでは若いスピナーたちが重ペンで大技をブンブン回している景色がそこかしこで見られるようになった。

重いペンでは緩急の差を付けづらい。ペンの両端が重ければ重いほど、回している時にかかる遠心力は必然的に強くなり、結果ペンが回るがままの回しとなり、スピードコントロールできない力が指にかかることになる。
無駄のない指の動きでペンを回すには遠心力は不可欠であるが、自分で自由自在に回せる程度の重さのペンを選ぶべきであると考える。

はっきり言って大技はすごい。生で見てもその迫力には度肝を抜かれる。それは素直に若い子達がやっていてもそう思う。

だがあくまで生での話である。ナランハや戦転グルーヴのようなフィールドでは大いに活躍できるであろうが、「ペン回しのFSを使って魅力的な映像を作る」という点から見ると、大技だけで台頭していくのは非常に難しい。JEBの大技スピナーたちも結局のところ、構成をしっかり組み、その他小技、基本的な技術を身につけている。大技に関しては以前記事を書いたので見ていただきたい。

FS論 -Dynamicsのリプライに寄せて-
http://frontierpenspinning.blog106.fc2.com/blog-entry-426.html


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■パフォーマンス性(表現力)
「パフォーマンス性」とは、「分かりやすく自分の見せたいことを伝える力」と言える。

今のペン回しはピボットや指抜きのような、超絶難易度の小技をひたすら組み合わせていく構成がメインである。スローで再生すると、全く関係ない指がよく分からん曲がり方をしていることもよくある。

そういうのが好きなスピナーも多くいると思うし、今の流行がそれである以上、みんな好きなんだろう。別にそれはそれでいい。

『「すごい」論、「上手い」論』というのが個人的なペン回し観の一つにある。
FSを初見で見たときに、「あー、うん、すごいね」と思うのか、それとも「うんまーー!?と思うのか、という問題である。

前者は、正直なところその上手さが分かってないときに抱く感想である。
「上手いんだろうね、俺は分からないけど」

後者は、見たFSに明らかに圧倒されている。

前者と後者の違いは、そのパフォーマンス性である。表現力とも言う。見る者をいかに楽しませるか?
そして、「俺はこれがすごいんやぞ!!」「こんなの見たことないだろ!?」という見せ場を見せきれているかがポイントである。

最近はそのパフォーマンス性が感じられないのだ。

今の主流に即して言うなら、「もっとその難しさを伝える映像にしてほしい」ということになる。
淡々と難しい技をこなして締める。

「どこに注目して欲しかったのでしょうか?」
「ここスローで見てみ!?」
「お、おぉ、確かにすごいな…」

これじゃ初見で印象に残らない。

視覚的パフォーマンスは、最初の印象が全てを決める。
ちょっとペン回しとは逸れるが一流のパフォーマンスを見て欲しい。

羽生結弦
https://www.youtube.com/watch?v=3BoVFhJmvEU

Lee Evans
https://www.youtube.com/watch?v=lC9kCam53cg

Jackie Chan
https://www.youtube.com/watch?v=cChOYZP0tPM

とにかく、分かりやすく、見て欲しいポイント、技術レベルの高いポイント、笑って欲しいポイントが明確である。

出来る技は日々凄まじいスピードで増えている。だがそれら全てをやれば、つなげればいいというものではない。
いかに見せられるか?が大事である。

それは難しい日本語を覚えて、ひたすらそれっぽく繋げたところでなかなか人には伝わらないのと似ている。

「最高の演技は足し算ではない、引き算なんだ」

と、様々なパフォーマンスに通じているスピナーはかつておっしゃっていた。初めて聞いたときは正直衝撃を受けたものである。

皆がすごい技を、手が攣りそうになりながらやっているんだろうということは想像に難くない。だからその凄さをもっとこちらに伝えて欲しいのだ。いくら努力しても伝わらないことほど、辛いことはないだろう。

自己満足で動画を撮って悦に浸るだけならいい。
だがペン回しは映像を見て、それを審査する人がいる以上、伝える努力は欠かしてはならない。

ちなみにであるが、基礎技術の項目で、「出来るだけ指で回す」ということを述べたが、表現のためには手首の動きや手のひらの返し方などを工夫したほうが良い。
また、指を綺麗に見せるためにはある程度指を伸ばして回す練習をするといいだろう。

コリアンや「レジェンド」は何かと指が綺麗でカッコよく見える。「天性のもの」と言われたらそれまでかもしれないが、チャージリバースしたときの手の形であったり、アラウンドしている時の手の形がカッコイイ、それだけであのスピナー大好き、という話はよく聞く。
これは技術ではない。単に魅せ方の問題である。そもそも魅せようとしているのかも不明ではあるのだが。

「とにかく手首を固定して綺麗に回す」というのも、今の主流であるように思う。VPユーザーが多いためかもしれないが、別にVPだからと言って固定しすぎることはない。むしろ固定した方がロボットのように味気ないFSが生まれてしまうので、あまりオススメはしない。そもそも、「レジェンド」であっても手を一箇所にとどめて回し続けているわけではなく、案外ペンの動きに合わせて動いているものである。

だがこういった手の動きや指使いだけで、好きなスピナーの一人に挙げられることもあるのだ。
正直それはアップアップな完成度ではなかなか魅力的には感じられないだろう。余裕で技を畳み掛ける高い習熟度が必要であると考える。

一例を挙げておく。分かりづらいかもしれないし、技術レベルとしては非常に低いが、同じコンボでもこれだけ違う印象を与えられるんだ、ということで一つ参考にしてみてほしい。


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■構成力(発想力)
■構成力(発想力)
中堅スピナーの構成は、こういう言い方をすると良くないかもしれないが、安易である。安易、というのは全体として既視感が漂うペンの動きであったり、ペンと手の動きに関して真新しい動きが見られない、という意味である。

一番の理由は小技の詰め込み過ぎである。
先も言ったが、超絶何度の小技を矢継ぎ早に組み込まれても、正直全部を目で追うことができない。
「ん?すごかった…よな?と思いきやもう次の技が!あれ次の技が!」というように、見ていてどのコンボを印象に残せばいいのかわからない。自分たちの視覚情報での処理能力には限界がある。その結果として全体の流れが変わらない、淡々としたFSになる。

さらに技の単位が細ければ細かいほど、全体の流れを考えなければ既視感漂うFSになりかねない。
ダブルチャージ連打と、フラッシュソニック連打では確かに指使いは違えど、パッと見の印象に違いは出ないのである。

「ソニックひねり系コンボが時計回りに2回転して中指に収まる」

目に穴があくほど凝らして見るならまだしも。

構成はある程度、何やっているか分かりやすいコンボで繋ぎ、見せるためのコンボはしっかりと見せる時間を作らなければならない。

「レジェンド」のFSの構成は意外とシンプルである。大きく全体として真新しい動きを2、3いれ、あとは回しのスピーディーさを見せる。極端に難しすぎる技も入れないために、全体としてスピード感を保ったまま締めまで持っていくことができる。

ただしこの「真新しい動き」というのが非常に重要で、一番考えなければならないものでもある。
前々回のコメントにもあったように、今はお手本が溢れかえっている時代である。FSに既視感を持ってしまうのは否めない。

だがここで、もう一度、上記の文章を引用したい。

「師が見ているものを見よ」

言い換えれば

「師が考えていることを考えよ」

コピーするだけでは、そのスピナーの劣化版にしかならない。コピーをして、その先にあ
る発想を学ぶのだ。
「なんでこんな技が…」「なんでこんな指使いを…」と常に考え抜く。真似してみる。真似の引き出しを増やしてみる。「じゃあこうやったらどうなるだろう?」と見たこともない技を試してみる。「これとこれ組み合わせてみたらどうなるだろう」と既存の引き出しから様々引っ張り出してみる。カメラで撮ってみる…。とにかく試行錯誤の繰り返しである。

個人的な経験としては、普段やらない持ち方や繋げ方を非常にゆっくり、かつ適当に回しているとなんとなく技が生まれてしまうことがある。
速いとそれだけ習熟された、手癖レベルの技にとどまってしまう。ゆっくり回すことで「次はどこの指で、どう回して、どう掴もうか?」と考える余裕が生まれる。これにより見たことないコンボを作れることになる。

「+αで加えていけばいいや」ではなかなかFSの全体像は変わらない。
もっとペン1本でどんな技ができるのかを考えていく努力が必要である。


■ペン、環境
「レジェンド」のペンはほとんどがオリジナルである。「○○ペン」と、大体名前がついている。そしてその軸はG-3が多く、ayatoriペンのように楽ボだったりすることもあるが、まれである。
それらのペンは手に対して、ある程度長いことが多い。

ペンが手に対して長ければ、それだけ大きく回しを見せることができる。それだけ迫力も増して見せられる。

逆にペンが手に対して短ければ、それだけこじんまりとした印象を受ける。ドクグリなどの回しをみれば分かると思う。

そしてペンが長ければ、パスだけでなくスプレッド、アラウンドも成功率が高くなるであろうから、それだけコンボのバリエーションも増やせる。G-3軸は何かと回しやすいため、1本は持っておくといいだろう。

■環境
さて、ペンを少し長めにし、基礎技術の習得をはかった上で手の動きもつけてパフォーマンスしてみる、となると、必然的にカメラは遠目にセッティングすることになる。近くにセットするとフレームアウトしやすくなる。事実、「レジェンド」のカメラは少し引き気味である。
それでも近い人もいるが、基礎技術が徹底して極まっていないとブレブレで非常にカッコ悪い回しとなってしまうので注意したい。

また、机に何か自分なりのモノを置いてみると、それだけでパッと印象に残りやすくなる。
これは以前書いた記事も参考にして欲しい。

画質の効果
http://frontierpenspinning.blog106.fc2.com/blog-entry-437.html

■まとめ
以上、「レジェンドスピナー」の共通点をあげてみた。この方々の考察はあまり見たことがなく、長年自分の中でモヤモヤしていたことをひたすら書き出すことが出来た。本気で文章を書かなければならない状況へ自分を持ってこれたのは、ひとえにEaseさんのお陰である。この場を借りて感謝を申し上げたい。

「レジェンド」と言うだけあって、もう最前線で活躍することはない。過去の偉人達である。
その過去の偉人たちに夢を見、囚われすぎている自分とは非常に滑稽な存在のかもしれないが、それでも今の人たちには「過去」を超えて欲しいと切に願っているし、何よりもまだまだ面白いFSを見続けていたい。

ペン回しイベントが定常的に開催され、またツイッターやLINEでの交流が盛んになっている今こそ、「映像作品としてのペン回し」に更なる進化を期待したいのだ。
当然ながら、自分の論が全てではない。今回はすべてのきっかけ作りとして使っていただきたい。

つぶやき程度でも、私からの返信を求めないような文言でも構わない。文句、賛同、なんでもいい。遠慮なくコメントへぶつけていってほしい。Twitterだと全てを追い切れないので、出来るだけコメントへお願いしたい。


自分たちが主人公であり、自分たちがこれからの新しい時代を築くのだ。


今後のペン回し界の発展を願って。


■参考文献
CV
JapEnシリーズ/SPSLシリーズ/Spinning Partyシリーズ/Encoreシリーズ/Saz’ectシリーズ/spiritio./spirytus.
PDSシリーズ Sangkmシリーズ 

SV
Ayatori key3 NIKoo RIASoN SEVEN coco_A bonkura nekura kUzu Saizen toro
Cheukii ChooChun Morse KTH GPC Powerspin Fingerpass

以下の記事はぜひ読んでいただきたい。
今回の記事はいわゆる「上手くなる」ために必要なことを羅列したつもりで、他の方々の参考になる記事も合わせて読んで頂ければ、さらに自分の言いたいことが分かるようになると思う。

だるいーず 上達法
http://idease.info/blog/%E4%B8%8A%E9%81%94%E6%B3%95/

備忘 カラーテレビにしたって 色はいろいろあるでしょ
http://hensachiiranai.blog54.fc2.com/blog-entry-143.html

白茶日記 インフィ上達法 -入門からJapEnまで- (後編)
http://beige72.blog.fc2.com/blog-entry-49.html

ペンたちの集会所 僕のFSの考え方と僕のペン回しと僕の目指したいものと理想と
http://annkou2.blog105.fc2.com/blog-entry-887.html
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Comment
素晴らしかったです
記事を読んでいてアンケートに答えてよかったと思え、追記の方はなるほどと納得させられる事ばかりでした。
Frontierさんの今後のさらなる活躍に期待しています。
とても素晴らしい記事をありがとうございました。
この文章で今まで自分の中でモヤモヤしていた「現在」と「憧れ」の境界線がハッキリした気がします。
考え方が殆ど同じだったのでとてもスッキリ読むことができました。
長文お疲れ様でした。
No title
ioNさん
こちらこそ、アンケート答えていただきましてありがとうございました!
これからの若い方々は可能性がまだまだ広がっていますので、たくさん考えて、たくさん試してみてください!!

Medaさん
参考になったようで何よりです。
ただ私の意見だけ鵜呑みにするのではなく、自分の理想も追いかけるのを忘れないでくださいね!

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